シーシャバーに行く

最近シーシャバーによく行くようになった。

最初のシーシャバーのこと

最初にシーシャバーに行ったのは随分前のことで、あまり覚えていない。 その時はインターネットの友人たちとワラワラと集まってメシを食べていたのだけど、その後誰かがシーシャでも行くかと言い出したので、ついていってみた。

興味はあったが一人で入るにはなんだか怪しい雰囲気のイメージを抱いていた。 入った店はこじんまりとしていて薄暗く、イメージしていた通りの、怪しい感じのシーシャバーだった。 店の中で初めて見るシーシャ台(と言うのかな?)は、中東の路上で売られていそうな、置物みたいな形だな、と思った。

煙を吸ってみたが、うまく吸えずに咳き込んだ。 ただ、香りは甘く、所謂紙タバコとは全く違っている。 その後も何度も咳き込みながら煙を吸ってみる。 確かにおいしいにはおいしいが、その時はいまいち楽しさがわからなかった。 うまく吸えなくて咳き込んでばかりだったのがいけなかったのかもしれない。 それに吸っていくうちに、段々とからくなってきて、喉も痛くなってきた。

一回行けば充分だな、と思った。 実際、その後もしばらくは行く機会も無かった。

二回目のこと

二回目はここ数ヶ月内の話だ。

友人と久々に会おうという話になった。 カレーを食べて、その後シーシャでもどう?と言われ、シーシャは別にそこまで行きたくもなかったが、カレーは食べたかったので、OKと返事を返した。

春だというのにその日は暑く、確か28度くらいまで気温が上昇していた。 カレーを食べた後、最近できたいい感じの場所だと友人が言うシーシャバーに、汗をかきながら向かった。

シーシャバーに入るとエアコンが効いていて、生き返る。 店内のソファに座ると、店員のお兄さんがメニューを渡してきた。 随分と沢山のラインナップがあり、あまり良くわからなかったが、暑かったので、オリジナルメニューらしい、「かき氷ブルーハワイ」みたいな名前のやつを頼んでみた。 シーシャってそういうのもあるんだなあ、と少し驚いた。

ソフトドリンクを飲みながら友人としばらく会話していると、シーシャ台がやってきた。 下の水の部分を見てみると、青い色をした液体の中に、氷が浮かんでいる。 ブルーハワイのシロップに氷を入れているのかな、なるほど涼しそうだ。 さて煙を吸ってみると、喉にスーッと透き通るような、ひんやりとした甘い煙が通ってきた。 久々に吸ったので少し咳き込んでしまったが、これはおいしい。 また吸っていくと、ニコチンが効いてきたのか、ソファに身体が沈み込むような感じになってくる。 これが"チル"というやつか。 いい感じだ。 しばらく吸って、烏龍茶を合間に飲む。 冷えたお茶が、スースーしている喉を通過すると、爽快感が凄く、面白くて、吸って、お茶を飲む、これを繰り返した。

その日は友人との会話も弾んだので、もう一台注文した。 次に来たのは、「あずき抹茶ケーキ」みたいな名前のやつ。 先ほどとは打って変わって、白い液体が底に満たされていた。 何だこれはと思って店員のお兄さんに聞いてみると、なんと牛乳だと言う。 吸ってみると、なるほど牛乳、なんだか煙がまろやかな気がする。 味の変化も面白く、最初は抹茶、後味はあずきだ。 一時間吸い続けると、スポンジケーキの味が強くなる。 うーん、おもろいな。

そんなこんなで、四時間も居座ってしまった。 二回目のシーシャは大満足だ。

一人でのシーシャ

二回目の体験が良かったので、その後シーシャバーにちょくちょく通うようになった。

友人と行って話し込むのも良いが、一人でシーシャをやるのも良いなと思った。 自分は落ち着いた店が好きで、BGMも控えめな方が好み。 煙を吸うと、シーシャ台の底の水がボコボコと泡になる。 その振動が伝わって、灰受けがカタカタ小さな音を出す。 そんな感じの音や振動を聞きながら、甘い(フレーバーによってはすっきりだったり、もったりだったりする)煙を肺に浸透させ、口からモワッと吐き出す。 改めて思うけど、甘い煙というのも不思議な感じだなあ。 シーシャバーに通う以前は、煙というと、焦げ臭いか、霧のように無味無臭なものしか感じたことが無かったので、新鮮だ。

マウスピースを加えて、吸って、甘い味を楽しむ。 案外、シーシャは、赤ん坊のおしゃぶりと同じなのかもしれない、と思った。

特にオチはないのですが、最近シーシャバーに通うようになった、という話でした。 行きたい人は誘ってください。