春野菜は蒸籠で蒸すべき

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これを読み始めている読者の皆さんは一旦画面を閉じて蒸籠を買ってきてください、春が終わる前に──。


無印良品には縁がない人生だと思っていたが、27年生きてきて初めて無印で調理器具を買った。 竹製の蒸籠、本体が1500円くらいで、蓋が別売りになっていて1000円くらい、正直イラッときた。 蒸籠を鍋の上に置く金属台みたいなのも買ったら全部で5000円だ、ナメてるのか? 正直蒸し野菜自体の調理も面倒くさいし、ここで後悔し始めている。

最近野菜が足りていない気がしていた。 なんかいい感じに野菜を摂る方法ないかな、それもとびっきりおいしく──。 そんなことを思いつつ今日も励まないでも良いインターネットを励んでいる。 すると、野菜が籠に盛られた投稿を見かけた、どうやら蒸籠で野菜を蒸している。 蒸し野菜って、野菜が水っぽくなって嫌いなのよね。 前にシリコンスチーマーで蒸し野菜をやったことがあったが、なんか……べちょっとしただけだった。

しかし、蒸籠か。 蒸籠なら水が下に落ちるし、竹やら木やらで作られているから、いい感じに水蒸気を吸ってくれたりして、いい感じに調節してくれるのではないか? シリコンスチーマーより洗い物は増えるが、おいしく野菜を蒸すことができるのなら良いのかもしれない。 蒸籠自体が腐りそうだしなという懸念もあるが、まあ腐ったら捨てればいいか。

ということで、無印良品で蒸籠の一式が売っているので、吉祥寺のマルイに入っている無印に行って買ってきた。 総額5000円もしているのでもう後悔し始めているが、買ってしまったからには引き返せない。 スーパーにも寄って、蒸す予定の野菜とあと豚肉を買った。 今の野菜って高いんだな、キャベツとか旬だと思うんだけど、1/2玉でなんか200円くらいする。 スナップえんどう、かぼちゃのカット、人参も買った。 家に帰ってもう面倒だったので、その日は牛丼を食った。

次の日蒸す気力が湧いたので、蒸籠と台をセットできる調理器具を色々試した。 フライパンと手鍋は金属台がフィットせず、最終的に寸胴にならなんとか置けることが確認できた。 蒸し野菜をするのに寸胴を取り出すって一体何なんだ。 野菜を切り蒸籠にセット、寸胴に水を張って火にかけた。 人参やかぼちゃが入っているので、長めに20分蒸すことにする。

待つこと20分、タイマーが鳴ったので蓋を開けてみると、竹の青さと野菜の甘さが混ざった匂いがしてくる。 なかなかいい匂いで、これは正解だったか?

いざ実食、これは……めっちゃうまいな! まず野菜がべちょっとしていなくて嬉しい。 この時点でシリコンスチーマーには勝った。 そして人参が甘くてうまい。 野菜の青っぽさも全然残っていなくて、食べやすい! なんだろう、全体的に野菜感が丸くなっている気がして、とにかく食べやすい。 これは野菜が嫌いなお子様なんかにも良いんじゃないか。

その後も、人参やかぼちゃ、キャベツ、スナップえんどうなどをもしゃもしゃと食べ続けた。 両手の手のひらに乗るサイズの野菜を蒸したのだが、かなり美味しくいただけてしまった。

数日後、また野菜を蒸籠で蒸して食べた。 今度は蒸籠にキッチンペーパーを敷いて蒸してみた。 こうすると、蒸籠から皿に移し替えるのも楽だし、蒸籠もきれいに保てて良さそうだ。 一回目と特に味に変化はなく、二回目も美味しく野菜をいただけてしまった。 その後三回目、四回目と野菜を蒸籠で蒸したが、どの回も美味しかった。

ということで、春野菜は蒸籠で蒸すと美味しいという日記だった。 一手間かかるが、かなり美味しく野菜を食べることができるので、おすすめだ。 たぶん5000円の価値はあると思います。